【定例句会】中央例会 2026年8月
2026年8月1日 中央例会
能村研三選
特選
八月や水に鎮める火の記憶 菊地 光子
八月は六日の広島忌、九日の長崎忌、十五日の終戦の日の記憶が甦る。戦争の記憶は火、それを鎮めるのは水なのだ。対比に納得する句だ。
準特選
動く牛動かざる岩大夏野 下田寿美子
緩慢だが動いている牛、動きのない岩を対比した。万物を包括している大夏野。大きな景が広がる。
森岡正作選
特選
献血デー日焼の腕の並びたる 池田 文枝
若者だろうか。一列に並んで、腕だけを出している。日焼けした腕は、冬の景では出せない。真夏の感じをうまく捉えている。
準特選
立ち飲みの背中に当る西日かな 塩野谷慎吾
夕方、5時か6時頃か。立ち飲みの酒を飲んでいる男の背中は、はつらつとした感じではないが、背中の哀れさに西日の季語が合う。
能村研三・森岡正作 共通選
◎ ◎一湾に動くものなき大暑かな 佐久間由子
◎ ○ありなしの風呼ぶ烏瓜の花 川崎登美子
◎ ○天牛もダリも自慢の髭をもつ 清水佑実子
◎ ○ハーレーの爆音炎天のアスファルト 本池美佐子
○ ◎草千里馬子の持ちたる蠅叩 本池美佐子
○ ◎三尺寝獏の寄り来る隙もなし 榎本 秀治
○ ◎甲冑の口中暗し秋の声 大橋 松枝
○ ◎宿題を終ふれば夏の色褪せし 七田 文子
能村研三 秀逸選
知らぬより知りたる怖さ稲光 中村 重幸
森岡正作 秀逸選
鼻の穴出して亀浮く大暑かな 平松うさぎ
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